MMI模擬面接
MMI面接試験を以下のように整理しました。いずれのタイプも問いに対する回答を起点に、受験生と面接官との「やりとり」が展開されます。
A:ケーススタディ
トレードオフを含むシチュエーションを設定し、自身の考えや行動を述べさせます。他人事ではなく自分事として思考・口述するのがポイントです。
B:図表
一枚の図表を提示し、わかったことと考えたことを述べさせます。fact(課題発見)とopinion(課題探求)とを整理して、思考・口述するのがポイントです。
C:論点整理
複数の論点を含むテーマを出題し、それぞれに対応した答えを述べさせます。テーマに関わる複眼的な理解・考察を通じて、思考・口述するのがポイントです。
D:サプライズ
特定のパターンがない想定外の問題を提示し、自由に述べる・振る舞うことが求められます。想定外に対して柔軟に考え、演じることがポイントです。
以下のように大学によって傾向があります。Aは千葉大学、筑波大学をはじめ、多くの大学で出題されています。MMIの告知がなくても、個人面接の中で取り上げられることもあります。東京慈恵会医科大学や東邦医科では複数のステーションで、全タイプがランダムに取り上げられるようです。なお、東北大学はタイプCが近年の傾向です。
そこで今回の模擬面接では、志望状況にあわせて、タイプAと Bを取り上げます。これかの中から選択してください。
A:ケーススタディ
-
ある女性患者が予防接種を拒否している理由として、「自分の体調に自信がないから」と言っています。どう対応すべきか。
-
同僚の医師が患者に対して不適切な発言をしているのを目撃した場合、どう対応するか。
-
11歳の親戚が、インフルエンザの予防接種を受けることを嫌がっているが、説得する方法はどうするか。
-
自分の家族が遺伝的な疾患に悩んでいるとき、他の医師として関わるべきか、またその場合どう振る舞うべきか。
-
喫煙が健康に与える影響について啓発活動を行う必要があるとき、地域社会へのアプローチはどのようにするか。
-
医師として、自分の利益を優先するように求められた場合、その問題にどのように対処すべきか。
-
高齢者が薬の飲み忘れを繰り返しているとき、どのようにアプローチして、患者の安全を確保するか。
-
地元の病院でスタッフが不足している状況で、家族から「自分が手伝うから地元に戻ってきてほしい」と頼まれたときの対応は?
-
以前の犯罪歴がある患者から「高額な治療費が払えない」と相談を受けたとき、医師としてどのように対応するか。
-
新たに発生した感染症に関して、地域住民からの誤った情報が広まっている場合、どのように信頼性のある情報を伝えるか。
-
地域の高齢者が集まるイベントで、健康相談を実施することになった。地域住民が関心を持つ健康問題は何か、どのような内容を盛り込んで情報提供するか。
-
あなたが担当する患者が治療を拒否し、自分の方法で治療を続けると言っている場合、どのように患者との信頼関係を築きながら対応すべきか。
-
大学の医療ボランティア活動に参加しているが、グループ内で役割分担がうまくいかず、意見が対立している。あなたはグループのリーダーとしてどう対処するか。
-
若い患者が治療に対して不安を抱えている。患者が安心して治療を受けられるように、どのように心理的サポートを提供するか。
-
ある病院で新しい治療法が導入されることになったが、その治療法について医師間で意見が分かれている。あなたは医療チームの一員として、どのようにその問題にアプローチすべきか。
-
医療過誤が発生し、患者家族から訴訟を起こされる可能性がある場合、医師としてどのような対応をとるべきか。
-
あなたが所属する病院で新型インフルエンザが流行した場合、感染拡大を防ぐために最初に取るべき措置は何か。
-
地域の医療施設が過剰な負担を抱えており、患者に十分な医療を提供することが困難になっている。どう改善策を提案し、医療資源の効率的な運用を図るか。
-
患者が複数の疾患を抱えており、治療法が複雑になっている場合、医師としてどのように治療計画を立て、患者に説明するか。
-
近隣の学校で健康診断を実施することになったが、保護者から「自分の子供が診察されることに不安がある」との声が上がっている。どのように保護者とコミュニケーションを取り、安心感を与えるか。
B:図表
1.平均寿命の日米比較
2.救急車の出動件数と搬送人数

