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​夏休みの宿題 文系

夏休みの学修の一助となるような資料をアップしました。体に気をつけて励んでくださいね😊

過去問の出題意図(2025年)

基礎知識の修得

関心と意欲があれば、たくさんのことを学べる時代です。以下にいくつかのサイトを紹介したのでアクセスしてみましょう。

NHK高校講座

 わかりやすい学びのコンテンツが網羅されています。小論文対策としては、政治・経済、公共、倫理などを読むことを勧めます

夢ナビ

​ 関心のある言葉を手がかりに、大学の先生方がどのような学びを展開しているのかがわかります。

練習問題(法学部対応)

問題0:「自由」と「平等」

「自由」と「平等」は、政治思想において常に議論されるテーマです。これらは互いに補完し合う側面もありますが、一方で対立する場面も少なくありません。近代の政治哲学者たちは、この二つの価値がどのように調和し、どのようにトレードオフが生じるかについて議論を繰り広げてきました。

 

・「自由は、他者の自由を侵さない範囲で自己決定を行う権利であり、個人の選択の自由が最も重要である。」(ジョン・ロック『市民政府二論』)

・「平等とは、全ての人が平等に機会を得ることであり、特定の集団や個人に対する差別を排除することに重きを置く。」(ジョン・ロールズ『正義論』)

・「自由と平等は理論上、両立し得るが、実際には自由を重視しすぎると平等が損なわれ、逆に平等を強調しすぎると自由が制限される。」(アレクサンダー・ハミルトン『連邦主義者の議論』)

 

以上を踏まえ、「自由と平等はどのように調和させるべきか」について、自由と平等のバランスを取ることの重要性を論じる立場と、それぞれが対立することを主張する立場から、普遍的な理論や例を挙げて論じなさい。解答は800字以内で行いなさい。

 

問題1:「個人主義と共同体主義」のトレードオフ

 

個人主義と共同体主義は、現代の社会思想における重要な対立概念です。個人主義は個人の自由や自己決定権を重視し、共同体主義は社会的つながりや共同体の利益を優先します。これらは理論上、対立する場合が多いですが、調和させることも可能だと考える者もいます。

 

・「個人の自由は、他者との関係を超越し、各人が独自に自己実現を追求することこそが最も重要である。」(ジョン・スチュアート・ミル『自由論』)

・「共同体における義務や責任は、個人の自由を規定し、個人の利益よりも社会全体の利益を優先すべきである。」(アマルティア・セン『ケイパビリティの発展』)

・「個人主義が強すぎると、社会の連帯感が薄れ、逆に共同体主義が強すぎると、個人の自由が制限される。」(ロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』)

 

以上を踏まえ、「個人主義と共同体主義はどのように調和させるべきか」について、個人主義の重要性を主張する立場と、共同体主義の重要性を主張する立場から、普遍的な理論や事例を挙げて論じなさい。解答は800字以内で行いなさい。

 

 

問題2:「民主主義と効率性」のトレードオフ

 

民主主義と効率性は、政策決定においてしばしばトレードオフの関係にあります。民主主義は市民の意見を反映させるプロセスを重視し、効率性は迅速で効果的な決定を求めます。どちらを優先するかは時に大きな課題となります。

 

・「民主主義は、市民一人一人が意思決定に参加することで、正当性を持つ政策を生み出す。」(アレクシ・ド・トクヴィル『アメリカの民主主義』)

・「効率性は、最も少ないコストで最大の成果を上げることを目指すが、その過程で市民の声が無視されることが多い。」(フリードリヒ・ハイエク『自由の条件』)

・「民主主義が重視されすぎると、意思決定が遅れ、効率性が損なわれることがあるが、効率性が重視されすぎると、少数意見が排除される危険性がある。」(ジョン・ロールズ『正義論』)

 

以上を踏まえ、「民主主義と効率性はどのように調和させるべきか」について、民主主義の重要性を主張する立場と、効率性の重要性を主張する立場から、普遍的な理論や事例を挙げて論じなさい。解答は800字以内で行いなさい。

 

 

問題3:「環境保護と経済成長」のトレードオフ

 

環境保護と経済成長は、現代の社会的課題としてしばしば対立するものとされています。経済成長は市場経済の発展を意味し、しばしば環境への負荷を増大させますが、環境保護はその負荷を軽減することを求めます。

 

・「経済成長は国の発展に不可欠であり、豊かな国がより多くの資源を環境保護に投資することができる。」(ポール・サミュエルソン『経済学』)

・「環境の保護は、将来世代への責任として最優先されるべきであり、無限の経済成長を追求することは持続可能ではない。」(レイチェル・カーソン『沈黙の春』)

・「環境保護を強調しすぎると、短期的な経済成長が制約され、逆に経済成長を重視しすぎると、長期的な環境問題を悪化させる。」(ジョセフ・シュンペーター『経済発展の理論』)

 

以上を踏まえ、「環境保護と経済成長はどのように調和させるべきか」について、環境保護の重要性を主張する立場と、経済成長の重要性を主張する立場から、普遍的な理論や事例を挙げて論じなさい。解答は800字以内で行いなさい。

AIのスレッドを共有化します。あなたの解答を書き込めば簡単なコメントが生成されます。また、テーマに関する疑問があれば、AIに質問してみてください。なお、スレッドは著作権保護の対象です。受講生本人以外の第三者への提供は禁止します🈲

練習問題(文学部対応)

テーマ:芸術の永続性

設問Ⅰ この文章を320字以上400字以内で要約しなさい。

設問Ⅱ 芸術の永続性について、この文章をふまえて、あなたの考えを320字以上400字以内でまとめなさい。

「芸術は長く、人生は短い」という言葉は、多くの人にとってどこかで耳にしたことのある格言だろう。英語で言えば “Art is long, life is short.” というこの言葉は、一見したところ、芸術の永続性、すなわち人間の命は短いが、芸術作品は時を超えて生き続けるという意味で理解されることが多い。しかし、その出典をたどると、我々が安易に想像する「芸術」のイメージとはやや異なる背景が浮かび上がってくる。

この言葉の原型は、古代ギリシアの医師ヒポクラテスにまで遡る。彼の著作『アフォリズム』の冒頭には、次のような一節が記されている。「人生は短く、技芸は長く、時は速く、経験は危うく、判断は困難である」。ここで言う「技芸(art)」とは、今日の意味での芸術作品を指すものではなく、医術を含む人間の手によるあらゆる技術、知恵、技能を意味する。ラテン語で「ars(アルス)」、ギリシア語で「techne(テクネ)」と表現されるこの語は、工芸や建築、さらには哲学や政治の技法にまで広がる包括的な意味を持つ言葉である。

ヒポクラテスはこの言葉によって、医術の習得と実践がいかに困難であるかを述べた。つまり、「人生は有限でありながら、人間が到達すべき技術や知識の道は果てしなく長く、しかもその道のりには急速に流れる時間と不確かな経験、そして困難な判断が立ちはだかる」という、職業的実践の困難さを指摘しているのだ。

それでは、なぜこの言葉が「芸術の永続性」といった意味で理解されるようになったのだろうか。鍵を握るのは、ローマの哲学者セネカである。彼はその著作『人生の短さについて(De Brevitate Vitae)』において、「Vita brevis, ars longa.」(人生は短く、芸術は長し)と引用し、この言葉をより抽象的かつ普遍的な意味へと昇華させた。セネカにとっての「ars」は単なる技術ではなく、人間の営為の中で鍛えられ、熟成され、後世に伝えられる知的遺産、すなわち「知の体系」や「精神の成果」を指すようなニュアンスを帯びている。以後この言葉は、より広い意味での「芸術(art)」として、文学や音楽、美術などの分野にも適用されるようになった。

実際に、芸術はしばしば時間を超えて残る。レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』や、シェイクスピアの戯曲、ベートーヴェンの交響曲など、数百年の時を経てもなお鑑賞され、研究され、語り継がれている。彼らの人生はすでに終わって久しいが、その創造した作品はなお生き続けている。まさに「人生は短く、芸術は長し」という言葉の現代的意味を体現していると言えるだろう。

しかし、ここで問うべきは、「なぜ芸術は永続するのか」という点である。ある作品が後世に残るか否かは、単に作者の才能によるだけではない。社会の価値観、制度、教育、技術、流通、保存の仕組み、そして何より「忘れられない理由」があるかどうかに左右される。たとえば、19世紀の画家ゴッホは、生前ほとんど評価されなかったが、20世紀以降の美術史的文脈と市場によって「再発見」されたことで不朽の存在となった。つまり、芸術の永続性は、それが「生き続ける理由」を持ちうるかどうかにかかっているのだ。

さらに、芸術の永続性は、作品が固定されたまま残るという意味ではない。それはむしろ、時代ごとに読み替えられ、再解釈され、再発見されることによって持続する。たとえば、古典文学の一節が現代の政治批判として読み替えられたり、古い絵画が新しいメディア芸術と対話するように展示されたりすることがある。このような「再解釈の余地」こそが、芸術を生き続けさせる生命力の源である。

一方で、こうした芸術の「長さ」に対して、人間の「短さ」は否応なく現実のものとして迫ってくる。我々一人一人の人生は限られており、どれほど深く芸術を愛しても、すべてを理解し尽くすことはできない。だからこそ、芸術の永続性は畏敬の対象となると同時に、ある種の焦燥や挫折感をも生む。自らが手がける表現が果たして後世に残るのか、そもそも誰かに受け取られるのかという不安は、すべての創作者にとって逃れられない問いである。

それでも、人はなお芸術を求める。それは、永遠を夢見るがゆえかもしれないし、今この瞬間を確かに生きた証を残したいからかもしれない。芸術の永続性とは、時間に対する挑戦であり、死に対する応答であり、忘却に抗う行為なのだ。ヒポクラテスが語った「技芸は長し」は、当初は困難さや到達不能性を嘆く言葉だったかもしれない。だが、その困難さを知りながらも、人はなお創造を試みる。その営為こそが、「芸術の永続性」という概念を生み出し、支えているのだ。

現代において、芸術の永続性はますます複雑になっている。デジタル技術の発展により、膨大な数の作品が保存・複製・拡散される一方で、膨大すぎる情報の海に埋もれてしまう作品も少なくない。また、AIが詩を書き、絵を描く時代において、「永続すべき芸術」とは何か、「人がつくるべき芸術」とは何かという新たな問いが生じている。こうした中で、芸術の価値や永続性を考えることは、ますます切実な課題となっている。

「人生は短く、芸術は長し」という言葉を、もはや古めかしい格言として受け流すことはできない。むしろ現代においてこそ、その言葉の深みと広がりを再認識すべきである。芸術は時間を超える。だがそれは、我々が時間をかけて、他者とともに読み、聞き、感じ、継承していくときにはじめて可能となる。芸術の永続性は、作品の側にあるのではなく、それに関わろうとする人々の行為の中にこそ宿っている。有限の人生の中で、無限のものに手を伸ばそうとする人間の営為こそが、芸術を永遠たらしめているのだ。

(独自作成問題:奥津茂樹)

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練習問題(経済学部対応)

テーマ:認知バイアス

設問A:課題文を参考にして、あなたが「認知バイアス」と考える具体例を一つ挙げて、そこに含まれる課題を200字以内で説明してください。

設問B:「認知バイアス」に対する影響にどう対処しますか?その内容と期待される効果を400字以内で論じてください。

行動経済学は、伝統的な経済学が前提としている「完全な合理性」から逸脱する人間の行動を理解するために、心理学や認知科学を活用した新たな視点を提供しています。従来の経済学では、人々が常に合理的に意思決定を行うと仮定され、最適化された選択をするものとされてきました。しかし、実際の人間の意思決定は、しばしば非合理的な要因に影響を受け、行動経済学はその背後にある心理的メカニズムを解明することを目指しています。

人間の意識と行動には認知的な限界があります。ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンは、「限定合理性(Bounded Rationality)」の概念を提唱し、人間が直面する情報の膨大さや、意思決定にかけられる時間や注意力の制約が、完全な合理的意思決定を不可能にすることを示しました。人間は、すべての選択肢を網羅的に検討し最適解を導き出すことができず、代わりに「満足化(Satisficing)」という戦略を用います。この戦略は、いくつかの選択肢を検討した後、十分に良い選択肢が見つかった時点で意思決定を終了するものです。例えば、スマートフォンを購入する際、すべての製品を完全に比較するのではなく、予算や主要なニーズに合ったモデルに絞り込んで選ぶという行動が満足化の一例です。

さらに、人間の行動は、無意識的に働く「認知バイアス」によって影響を受けます。認知バイアスは、効率的な情報処理のために脳が採用する「ヒューリスティック(経験則や近道)」の副作用として現れることが多いです。ヒューリスティックは、意思決定を迅速に行うための便利な道具ですが、それが非合理的な選択につながることもあります。

最も代表的なバイアスの一つが、ダニエル・カーネマンとアモス・トヴェルスキーによって提唱された「プロスペクト理論(Prospect Theory)」です。この理論によると、人々はリスクを伴う意思決定において、絶対的な富の量ではなく、自己の「参照点(Reference Point)」からの変化を重視します。また、人間は損失に対して強い嫌悪感を持つ傾向があり、同じ金額でも「得る」ことよりも「失う」ことに強い痛みを感じます。この「損失回避(Loss Aversion)」のバイアスは、しばしば非合理的な意思決定を引き起こします。例えば、株価が下がった場合、損失を確定することを避けてさらに損失を拡大させることがあります。これも損失回避の一例です。

行動経済学では、他にも多くの認知バイアスが確認されています。例えば、次のようなものです。

フレーミング効果(Framing Effect): 同じ情報でも、その提示の仕方によって意思決定が変化します。「90%の生存率」と「10%の死亡率」という情報は、統計的には同じ意味ですが、前者がより肯定的に受け止められやすいです。

アンカリング効果(Anchoring Effect): 最初に提示された数値が、その後の判断に不合理な影響を与えます。例えば、高額な値札を見た後に割引価格を見ると、実際の割引率以上に安く感じてしまうことがあります。

現状維持バイアス(Status Quo Bias): 現状を維持することに強い傾向があり、変化を避ける傾向です。多くの人が携帯電話の契約プランや保険を頻繁に見直さないのはこのためです。

利用可能性ヒューリスティック(Availability Heuristic): 思い出しやすい情報や最近経験した出来事を過大評価して判断に利用する傾向です。例えば、メディアで大きく報道された事件の後、その種の事件が多発していると感じることがあります。

4. 感情と社会的要因の影響

行動経済学は、感情や社会的要因が意思決定にどれだけ重要な役割を果たすかを認識しています。伝統的な経済学では、感情は意思決定から切り離すべき「ノイズ」と見なされてきましたが、行動経済学では、感情が意思決定プロセスに深く組み込まれていることがわかっています。怒りや恐怖などの感情は、合理的な判断を妨げ、衝動的な行動を引き起こすことがあります。

また、「社会選好(Social Preferences)」という概念も、行動経済学において重要です。人間は自己の利益だけでなく、公平性や互恵性、他者への配慮といった社会的規範や感情に基づいて行動します。例えば、ゲーム理論の「最後通牒ゲーム」では、自己の利益を最大化するためには不公平な提案を受け入れるべき状況でも、多くの人がそれを拒否することが示されています。これは、公平性への選好が行動に影響を与えている証拠です。

行動経済学は、これらの理論や実験結果をもとに、実際の社会やビジネスに大きな影響を与えています。例えば、企業のマーケティング戦略では、消費者が非合理的に意思決定をすることを前提にした戦術が多く用いられています。損失回避バイアスを利用して、割引や特典を提示することで消費者の購買意欲を引き出すことができます。また、公共政策においても、行動経済学の知見を活用して、より効果的な政策を設計するための手法が開発されています。例えば、年金制度や健康促進キャンペーンなどで、人々の行動を促すための「ナッジ(Nudge)」と呼ばれる方法が広く使われています。

(独自作成問題:奥津茂樹)

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